PetHotel11!お庭番のブログ③: ごはんを食べてくれないシニア犬①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!（ペットホテルワンワン）のお庭番です。

【ラッシュくん】

●かけがえのない相棒が年を取って・・・

小っちゃなトイプーのラッシュくんは現在14才半のハイシニア。

元々食が細かったのが、最近更にごはんを食べてくれなくなって飼い主さんはとても不安な気持ちになっていらっしゃいました。

ラッシュくんの飼い主さんは、お山でひとりぼっちでいた子犬を保護して”としお”と名付けたとっても優しいご夫妻です。

そう！我が家の”としお”の”拾いの親”で”名づけの親”で”救いの親”なんです(o^―^o)

奥様はワンちゃんをとっても可愛くしてくれるトリマーさんで、明るく優しいお人柄と確かな技術にファン多数♥

うちのチャコも、いつもお世話になってま～～す(^▽^)

そんな飼い主さんにとって、ラッシュくんは特別な存在。

ラッシュくんと過ごしてきた日々は、トリマーとして必死で頑張って来られたご自身の歴史そのものです。

嬉しい日も、悲しい日も、くじけそうな日も、泣き明かした夜もそばにはいつだってラッシュくんがいてくれたんですもの・・・！！

●ごはんを食べる愛犬の姿

愛犬が年令を重ねてハイシニアになると、飼い主さんは愛犬とのお別れが近づいていることをイヤでも感じざるを得ないシチュエーションをいくつも体験することになりますね。

前はヒョイと跳び越えていた段差を嫌がるようになったり、呼んでも反応しなくなったり、おさんぽでもすぐに帰ると言い出したり・・・

特に食欲が落ちてきたと感じることは、飼い主さんにとって一番辛いことかもしれません。

ごはんをパクパク喜んで食べてくれる姿は、活力や生命力そのものを目の当たりにできる、何より嬉しいことですものね。

1日中お昼寝しているようになったシニア犬でも、食欲が旺盛でさえあれば、

「あはは、元気だなぁ～！この分だとまだまだ長生きするね♪」

なーんて思える飼い主さんが多いと思います。

●お願い！食べて～～！

ラッシュくんの飼い主さんも、最近めっきり食欲が落ちてしまったラッシュくんが心配でたまりませんでした。

お泊りのご予約をいただいた際、飼い主さんは

「今回は、ラッシュの食事介助をお願いしたいので、お手数をおかけしちゃうかもしれません・・・」

そうおっしゃった後、次のような内容のお話をしてくださいました。

・アレルギーの心配があり、大好物の鶏肉を控えているけれど、鶏さん以外はほとんど何も食べてくれない。

・以前は食べてくれていた豚バラもお馬さんもラムも、調理法をいろいろ工夫してもダメ。

・食べたいタイミングを逃してしまうと食べてくれないので、食べてくれそうな時間や様子を見計らってあげている。

・好きな物は自分で食べるけれど、食べることそのものに疲れてしまうようで、スプーンや指ですくってあげたり、上あごに擦り付けるようにしてあげると比較的食べてくれる。

・お腹がキュル～と鳴ったら何も食べないので（よくお腹を壊してしまう）ごはんはあげずに整腸剤を飲ませてほしい。

ラッシュくんは何度もPetHotel11!にお泊りしてくれていますが、ごはんを食べるのがゆっくりではあったものの、食べないことはありませんでした。

お話を伺って、正直場合によっては今回がウチでラッシュくんをお預かりできる最後になってしまうかもしれない・・・と胸が締め付けられるような思いでした。

食事介助そのものはお易い御用ですが、食べること自体に疲れてしまっているほどラッシュくんのエネルギーが弱っているとしたら、他のワンちゃんたちが周囲をウロチョロしたりちょっかいを出したりするPetHotel11!のような環境は、ラッシュくんにとって過酷なものになるかもしれないと感じたからです。

ハイシニアになっておさんぽもできなくなり、1日中誰にも邪魔されず静かに過ごしたい・・・そんな風に感じているワンちゃんなら、かえって自分だけのケージで静かに過ごせる環境の方が負担にならない場合もあります。

幸い、ラッシュくんはいつもわたしたちがお世話になっている獣医さんに通っているので、もしもの時はラッシュくんの健康状態をよく解っている獣医さんにすぐに診ていただけるのは安心材料でした。

「何かあればすぐに獣医さんのところへ連れて行きますね」

ということで数泊お預かりすることになりました。

お預かりする日、ラッシュくんの飼い主さんはたーーーくさんの食べ物を持って来られました。

基本的に食べて欲しいフードに加えて、缶詰、クリームチーズ、パンケーキ、それから

「以前の私なら絶対にあげなかったジャンクフードもいっぱい入っています」

と、たくさんのオヤツたち・・・

「ラッシュには、もう食べたいものを食べたいときに食べたいだけ食べてほしいと思っているんです。

ごはんを食べなければ1食がオヤツだけになっても構いませんから・・・よろしくお願いします！！」

と、あふれるような想いを伺って、不覚にもわたしはウルウルしてしまいました。

ところが・・・・・

ラッシュくん・・・その後ウソのようにごはんをよく食べる子にみるみる変化していったんです（笑）

そのお話は長くなるのでまた次回にしまーす(^▽^)/

「ラッシュくん、わたしのウルウルを返してくれないか？」(￣ー￣)

＜今日のPetHotel11!＞