『ご期待に沿わない犬たち②』のつづきです。
【しつけの近道は一緒に取り組むこと】
●力づくのしつけは危険
しつけ=他者(犬)の行動を、こちらの都合や要望に合うように変えさせる作業を達成させるためには、何よりも他者(犬)自身の積極的な協力が不可欠です。
前回の記事で”北風と太陽”のお話をしましたね。
もし仮に北風さんが強風で旅人のコートを引っ剥がすことに成功していたとしても、それは旅人の意に反したアクシデントでしかありませんから、次回から旅人はあらゆる強風対策バッチリのいでたちをするだけでしょう。
このような相手の意に反した強制的なしつけ・・・たとえば、
・相手に通じない言葉で長々説得するという一方的な情熱。
・相手を脅すような行動に出るという恫喝。
・相手をひどく怯えさせ、委縮させる暴力。
こういったものを前面に押し出した方法では、本来のしつけが成立しないばかりか、最も大切な信頼関係を破綻させてしまう恐れがあるということを忘れないでください。
●他力を最大限に引き出す工夫
逆に、しつけを受ける側が自ら喜んで行動するようにしつける側が巧く誘導することができれば、訓練の時間はお互いにとってやりがいのある楽しい時間になり、信頼関係もますます深まっていきます。
子供やワンちゃんがパパやママの意図を必死で汲み取ろうとするのは、パパやママを喜ばせることにこの上ない喜びを感じているからです。
褒められるってことは、それ自体が誰にとっても嬉しいことですが、同じ褒められるのでも、
『○○ちゃん、今日の髪型かわいいね!ちょーイケてるよ。うん、良く似合ってる!』
って褒められるより、自分がやったことの成果を
『○○ちゃん、すごいね!よくできたね!あなたのことがとっても誇らしい!!』
って褒められる方がう~~んと嬉しいですよね?
それは、後者が単に自分が評価されただけでなく、
・相手の役に立った
・相手を喜ばせることができた
というように、大好きな相手に対する自分の存在意義が上がった喜びや、頑張ってきたことへの達成感が加算されるからなのだと思います。
ですから、しつけられる側が
「どうしたらパパやママに喜んでもらえるかな~(ワクワク♪)」
と感じる状況をしつける側が常に意識し演出することがとっても大切なんです。
●ご褒美の形
そういう観点から、しつけに用いるご褒美はどんなものがいいかってお話を少しだけ。
実際、しつけの際のご褒美は相手のやる気を引き出すツールなので、ワンちゃんの性質によって最もその子に有効なご褒美をチョイスすればいいんです。
食いしん坊の子ならばオヤツが一番わかりやすく有効でしょう。
それでもあえて、わたしは個人的にオヤツよりも”褒めちぎる”というご褒美を用いることが多いですし、その方がうまくいくと信じています。
時にはタイミングよくオヤツを用いることもありますけれど、その際にも満面の笑顔で撫でながら褒めちぎるというご褒美は忘れません。
訓練の最中に、ワンちゃんがやっと思った通りの行動をしてくれた時、それまでの厳しい表情を崩さないまま
「はい・・・やーっとできたか・・・まったく・・・」
という感じで愛犬がオヤツを食べることを許している光景を見かけますが、それでは愛犬は卑屈な気持ちになってしまいます。
やはり、モノで釣るよりも愛犬が飼い主さんに喜んでもらいたい!認められたい!という気持ちを充足させることに重点をおいたご褒美のあげかたをした方がいいと思っています。
しつけには終わりがありません。
今回、ひとつのことを覚えさせることだけが最終目的ならばモノで釣る方法は手っ取り早いかもしれませんが、今後もずっと続くしつけライフを考えたなら、ふたりで一緒に頑張って難題をクリアーしたね~~~!!っていう喜びに勝るご褒美はないのではないでしょーか。
●罰はご法度か?
さて、先ほどお話したことと少し矛盾するように感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、しつけに罰はご法度だとは実はわたしは思っていません。
むしろ罰は必要だと考えています。
ただ、わたしが用いる罰というのは、あくまでもこちらが何を望んでいるかを相手に解りやすくするための罰です。
しつけをする側は目的・・・つまり正解を最初からわかっています。
一方しつけを受ける側は何が目的で、何が正解かまったくわからない状態でスタートラインに立たされています。
そのため、正解と不正解の違いが犬に伝わりやすくするために、犬がした行動に対するリアクションや結果に落差をもうけた方がいいんです。
ふつうの顔と笑った顔の違いよりも、ガッカリした顔と笑顔の違いの方が落差があってわかりやすいですね?
だから、ご褒美をもらえるかもらえないか?の違いだけではなく、ご褒美をもらえるか・・・それとも逆に何か楽しみを奪われてしまう(罰)か?という方がより伝わりやすいので、場合によってはタイミングや頻度に注意しつつ罰を用います。
今回、”としお”にしつけているトイレトレーニングの罰は、『みんなと一緒におさんぽに行けない』というものですね。
ただし!!!くどいようですが、ワンちゃんとの信頼関係を崩してしまうような罰・・・つまり相手の心身を傷つけるような罰は、ひとつ間違えればまったくの逆効果になり、取り返しのつかない結果を招く恐れがあるので、一般の飼い主さんには絶対にお薦めしません。
唯一、相手が自分を傷つけようと歯を剥いて襲い掛かって来たような場面では相手に勝たせないために暴力を用いることがむしろ必要だったりしますが、これもまた、うっかり負けてしまえば悲惨な結果になりますし、やりようによっては非常に危険なので、はやりしかるべきプロを頼ることを強くお勧めします。
この種のお話は、人によって受け止め方が違いますのでとても難しいですね・・・汗
さて・・・わたしを含めて しつけの中でも苦戦する人が多いのがトイレトレーニングです。
次回はトイレトレーニングはなぜうまくいかないことが多いか?というお話で~~す!
<今日のPetHotel11!>
ナツ「雨ねぇ~~~~~」
屋内のシンク下にいるんだから
雨関係ないでしょっ?!( ̄▽ ̄;)
R弟くん「ボスくん、お庭でボール遊び
できなくて残念だねぇ~」
ボス「そーなんだよ~~~~・・・」
R弟くん「何これ?!お外が見えないよー」
風で雨が吹き込んで来ないように
カーテンを取り付けたんだよ。
「ふぅ~~~~~ん」
お外が雨だからって、そんなに
かしこまっておりこうにしてなくても
いいんだよ(;^ω^)
常連のR兄弟は、PetHotel11!を
第二の我が家みたいにくつろいでくれるのは
とーっても嬉しいんだけど・・・
くつろぎすぎてほぼ1日中うちの子と一緒に
グウタラグウタラ過ごしているから
写真の撮れ高がありまへーーーん
( ̄▽ ̄;)
ま、こんな日があってもいっか(笑)
PetHotel11!のHPはコチラ↓
以前のブログはコチラ↓
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