2020年3月16日

ワンちゃんの歯磨きのコツ?③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





ワンちゃんの歯磨きのコツ?② のつづきです。

くどいようですが、ワンちゃんの歯磨きには『これが正解』というものは特にありません。

今回はわたしのやり方をご紹介しますので、ひとつの参考程度にお考えくださいね~。



【実際のやり方】


前回の記事では、歯磨き自体がキライなワンちゃんの歯磨きに、飼い主さんがどのような態度で臨んだらいいかについてお話しました。

今日は、実際の歯磨きのやり方について、わたしがいつもやっている方法をご紹介したいと思います。


文章では伝わりづらいので、チャコととしおをモデルにして画像を使ってご説明します。


●体勢について


わたしは大抵の場合、床に足を延ばして座り、その足の上にワンちゃんを仰向けに寝かせて歯磨きをしています。

としお「こんな感じですよ~~~♪」

ですから今日は、この体勢で歯磨きする時のやり方についてご説明しますが、実際にはワンちゃんによって、やり易い体勢で臨機応変に磨いています。

具体的には


・トリミング台(滑りにくいテーブルなど)に乗せて

・自分が椅子に座ってお膝にワンちゃんを後ろ向きに座らせて

・床にオスワリさせた状態で


などです。

ワンちゃんの体格やワンちゃんの性格に応じて、ワンちゃんが一番落ち着いていられる体勢を見つけてあげてくださいね。


でも、あえてわたしが仰向けを選んでいる理由をお話するとしたら・・・

その理由はみっつあります。


①身を任せてもらう


歯磨きは、ワンちゃんのために必要なことですが、歯磨き自体が好きなワンちゃんはやっぱりそう多くはいません。

そんなワンちゃんの口元を直接ガシャガシャするワケですから、ヘタをしたら咬みつかれてしまうという、飼い主さんにとってもワンちゃんにとっても不幸な事態を招きやすい行為です。

そういう行為を安全に平和でハッピーなムードで行うためには、その前提としてワンちゃんが安心して飼い主さんに身を任せてくれる関係になっていることが不可欠なんです。

歯磨きにチャレンジしようと思っているこの機会に、愛犬をお膝の上で仰向けにして体中のどこでも抵抗なく触れさせてくれる状態にしておくことは、歯磨き以外のしつけにもきっと役立つことと思います。



②観念してもらう


もうひとつ、わたしが自分の愛犬たちではなくお預かりのワンちゃんにあえて仰向けの体勢を取ってもらうことが多い理由は、仰向けにすることで観念しておとなしくなってもらうためでもあります。

(※↑ワンちゃんの性格やお泊りの長さなどによってこの方法が有効か無効かを見極めています)


ご存じのように、ワンちゃんが仰向けになってお腹をさらけ出す体勢は、相手に全幅の信頼をおいているか、あるいは相手に降参して「抵抗する気がありません」と表明しているかのどちらかです。

飼い主さんと愛犬の場合は前者。

でも、わたしがあえてお預かりワンちゃんを仰向けにして歯磨きする場合は後者の方が多いかもしれません。

前回のブログで柴犬Hちゃんの歯磨きの様子を動画でご紹介しましたが、Hちゃんの場合はこの典型です。

Hちゃんは歯磨きがキライなので、座った体勢でしようとすると激しく抵抗して、


「なんなら咬みついちゃうわよっ!!」


ってな態度になります。

そこで、Hちゃんが抵抗する気をなくしてくれるように、あえてひっくり返して歯磨きすることで


「ああ、もうダメだわ・・・こうなったらもうこのオバチャンに従うしかないわ~~」


って観念してもらってから歯磨きした方がおとなしくさせてくれるってワケです。



③頭を固定しやすい


歯磨きは片手に歯ブラシを持って行うので、空いている手は利き手ではない方の片方しかありませんね?

歯磨きを嫌がるワンちゃんが頭を振って歯ブラシから逃れようとしたり抵抗をみせて咬みついてこようとした時に、片手でそれをしっかり押さえておくのはけっこう難しいんです。

ワンちゃんも必死ですからね(;^ω^)

でも、床に足を延ばして座り、自分のお腹にワンちゃんの頭をくっつけるようにしていると、ワンちゃんはそれ以上頭を後ろにそらすことができないので、しっかりと押さえることができるんです。

イヤイヤ!と頭を振って逃れようとするワンちゃんの口を歯ブラシで追い回すことによって時間がかかってしまうことは、ワンちゃんにとってもストレスになりますから、しっかりとワンちゃんの頭を固定できる体勢で歯磨きした方が効率よくストレスも少なく済むと思っています。



●実際の磨き方


では、わたしはこーやってますよ~っていうやり方を画像で具体的にご紹介していきます。

順序は自由ですが、一応”やり易い順”で書いているつもりです。


◇犬歯と前臼歯


犬歯はわかりますね?前歯(門歯)の横にある大きくて鋭い牙みたいな歯です。

その犬歯の後ろ側に並んでいて、ワンちゃんの唇を「にっ!」てめくると簡単に見えるのが前臼歯です。

ここは、比較的ワンちゃんが抵抗なく磨かせてくれる場所なので、歯磨き初心者の飼い主さんは、まずこの部分の歯だけでも磨けるようになることが第一段階クリアーです。

まずは、マズルが短くてお口が小さい子の
モデルとしてチャコの歯磨き画像を・・・

頭をしっかり固定して
「にっ!」って指でくちびるをめくって・・・

歯ブラシを優しく当ててシャカシャカ♪
この時、お口が開けるとワンちゃんは
本能的に歯ブラシをガジガジしちゃうので
お口を閉じさせるようにしっかり手でホールド。

マズルが短いので、頭とアゴを挟むように
(首が締まらないように気を付けてね~)

反対がわも同じように
「にっ!」ってやって・・・


シャカシャカ♪
あまりよく写っていませんが、しっかり
アゴを押さえてお口を閉じさせて
ガジガジ防止しています。


お口の大きな子のために、
今度は”としお”で・・・
お口の大きな、お口がパッカーン!と開く子は
マズルが長いのでマズルをしっかり掴んで
「にっ!」ってやって・・・


シャカシャカ~♪
こうやってお口を閉じさせておくと

としお「ガジガジできないですよ~!」


としお「反対がわも同じですよ~~~」




◇後臼歯

犬歯や前臼歯の次にワンちゃんが抵抗なく磨かせてくれる(とわたしが思っている)のが後臼歯です。

お口を閉じさせて歯ブラシを
オリャオリャ!ってねじ込んでもいいけれど・・・
やっぱりちゃんと見ながら磨きたいので
押さえる側の手の親指をお口の一番奥に
突っ込む感じで「ぐい~~!」って入れちゃいます。
歯茎に沿わせてスルリと奥まで入れちゃう感じ~


やっぱりお口を開けるようにしていると
歯ブラシをガジガジしちゃうので・・・
親指の腹でアゴをしっかり押さえて
お口を閉じておいてもらいましょ~!


反対側も同じように親指でホッペを「ぐい~~!」
こっち側は余った指でアゴを押さえて
お口を閉じさせておきます。


マズルパッカーンタイプの子も、
今回はマズルを掴んでおけないので、
頭をお腹に抱え込むようにして
「ぐい~~!」ってしている手で
アゴをしっかり押さえておきます。


としお「反対がわ、いくですよ~~~♪」

カメラ目線はいらないから・・・(-_-;)



親指で「ぐい~~!」ってしながら
余った指と自分のお腹で頭をしっかりホールド




◇門歯(前歯)

前歯って敏感な鼻の近くなので、犬歯や臼歯に比べて歯磨きをイヤがる子が多いんです。

でも、とっても歯肉炎になりやすいので、ぜひ磨いてあげたいところ・・・

まずは犬歯や臼歯を抵抗なく磨かせてくれるようになったらワンちゃんも比較的すんなりさせてくれると思うので、それからのチャレンジにした方がいいでしょう。


ワンちゃんのお鼻はとっても敏感なので
「そっ!」とくちびるをめくって
手早くシャカシャカ♪

イヤがる場所こそ手早くね~!


下の前歯は上の歯と一緒に
歯ブラシを上下に動かすことで磨けます。
サッサカサ~~♪とやっちゃいましょー!


マズルパッカーン!なとしおも
基本的にはおんなじ~

体の大きな子は顔を動かそうとする力も
とっても強いので、こんな風に
自分の身体にワンちゃんの頭をつけて
しっかりホールドしてくださいね~!



◇歯の裏側

さて・・・問題の歯の裏側です。

無事に歯の前面がすべて抵抗に遭うことなく磨けるようになってからチャレンジすることをお薦めします。

歯の前面と違って、裏側を磨く時はお口を「あ~~ん」って開いておいてもらう必要がありますね?

お口の中に無理やり異物(歯ブラシ)を突っ込まれるんですから、ワンちゃんは一番イヤがります。

その上、お口を閉じて磨くのと違って、ちゃんと押さえておけないとガブリとされやすいです。

そして、お口に入ってきた歯ブラシを本能的にガジガジ噛んじゃう子がほとんどなので、およそ”磨く”という行為には程遠い感じになりがち~~~( ̄▽ ̄;)


そのためわたしは、歯の裏側は1回ですべて磨こうとせずに、ごく短時間で1回に1か所でもいいからサササッと磨けたらOK!ぐらいに考えておく方がいいと思っています。

どうしても無理な場合は、歯の裏側はあきらめてしまってもいいかと思います。

歯の裏側は唾液の流れの関係で、前面に比べて歯周病になる確率は低いって説もあります。


それを踏まえて・・・モテル犬たちによる説明です。


お口の大きさやマズルの長い or 短いにかかわらず、身体が小さくてさほど力が強くない子の場合、わたしは次のみっつのやり方のうち、その子によってやり易い形でお口を「あ~~ん!」してもらいます。


<体が小さくて力が強くない子>

まずひとつめ・・・
犬歯のすぐ後ろ側を親指と人差し指で
「むんず!」と掴んじゃいます。


この時に、ワンちゃんの上唇ごと
犬歯の後ろの隙間に巻き込むように掴むと・・・
ワンちゃんがもしもお口を閉じようとしても
自分の上唇を噛んじゃうことになるので
お口を開けてくれます。

隙間から歯ブラシを入れてサササっと
裏側を磨いちゃいましょ~!


ふたつめの方法・・・
上唇を掴むんじゃなくて、犬歯のうしろの
隙間に自分の指を「ウェイウェイ~!」って
入れちゃいます。

犬歯のうしろの隙間は一部歯がないので
もしもお口を閉じられても
歯がブッ刺さることはなく、痛くありません。

この方法だとよりしっかり口を「あ~~ん!」って
開いてもらうことができるのですが・・・

イヤがって暴れちゃうワンちゃんの場合、
指の位置がずれるとザックリ咬みつかれる恐れも
あるので、おとなしくさせてくれるか
確認しながら気を付けて行ってください。

おとなしくさせてくれる子でも、お口が
あまりに小さくて、犬歯の後ろの隙間より
ご自身の指が太い場合も
痛い目に遭うので気を付けてくださ~い(^-^;

咬みつかれないために、こんな風に
余った指でお口を開けないように固定して・・・
自分の指もろともしっかり挟んじゃう感じでやると
うまくいきまーす!


「ウェイウェイ~!」って指が犬歯の後ろの
隙間に入っているのがわかりますね?

つづいて、みっつめの方法・・・
奥歯のさらに奥、アゴの付け根のところを
「うりゃっ!」ってホッペの外側から

挟むように両側同時に押してしまいます。

ワンちゃんがお口を閉じようとすると
自分のホッペのお肉を噛んじゃうことになるので
「あ~~ん!」ってせざるをえない状態ですね。

でも、この方法はイヤがる子が多いので
小さい子にはあんまりお薦めしません。


ご自分のお口でやってみるとわかりやすいかも~



<体が大きい子、力の強い子>

身体が大きい子や力の強い子の場合、
体の小さい子で「あんまりオススメしない」
ってお話したみっつめの方法が
わたしは一番やりやすいです。

大きなワンちゃんが
お口の中に異物を入れられるのをイヤがって
激しく暴れると、一瞬で血まみれでさーね
( ̄▽ ̄;)

そうならないためには、押さえる方の手が
ワンちゃんのアゴがわに来るようにして・・・
自分のお腹と手でワンちゃんの頭を
しっかり固定できた方が危険が少ないです。

でも、小さいワンちゃんの時に説明したように、
この方法はワンちゃんがあまり好きじゃないので、
大きい子は特に素早く裏側を磨いて・・・
イヤがったらつづきはまた次回にしましょう。

終わったらたっぷりイイコイイコしてあげましょー!


としお「みんな、わかったですか~~?」




いかがでしたか?

きっと、もっといい方法やラクな方法もあるのかもしれませんが、とにかくわたしは普段こんな風にしてワンちゃんたちの歯磨きをしています。

ワンちゃんの歯磨きのコツについて3回に分けてお話してきましたが、わたしが一番大切だと思っていることは、実は今回お話した”方法”ではなく、

ワンちゃんの歯磨きのコツ?①

ワンちゃんの歯磨きのコツ?②

でお話してきた内容です。

飼い主さんご自身がワンちゃんとのスキンシップを楽しみながら信頼関係を深め、安心して身を任せてもらえるようになれば、どんな方法でもきっと歯磨きは成功します。

がんばるのではなく、楽しんでください。

少しでも悩んでいる飼い主さんたちのお役に立てばうれしいです。


※お庭番のやり方でやったら咬まれちゃったじゃないかーーっ!!
って苦情にはお応えできませんので、愛犬との信頼関係をしっかり築いて自己責任にて行ってくださーーい!!





<今日のPetHotel11!>

朝の海岸さんぽ♪
みんなルンルンでよく歩いたよ~(^▽^)


日向ぼっこが気持ちいい季節だね~♪


Pくん「ねえチャコちゃん、ボクを
レフ版代わりにしてない?」
チャコ「あ・・・バレた~~?」


ボス「ねえFくん、前から思ってたんだけど・・・
キミってどうしてそんなに脚が短いの??」
Fくん「え・・・?!」


Fくん「ボスくん、それはコッチのセリフだよ!」


Pくん「どれどれ~~~~?」


Pくん「ふ~~む・・・ボクが思うに・・・」


Pくん「ズバリ、ふたりとも短足だよ!」
Fくん「そんなはずは・・・」


Fくん「ちゃんと見てよねっ!!(スクッ)」


Pくん「いいよ!」


Pくん「ホラやっぱり!!コレしかないんだもん」


Pくん「ボクの脚を見てごらんよ!」
Fくん「ホントだ・・・」


Fくん「わりとショック・・・・・」


Pくん「でもさ、ウンチの時にこーやって
曲げて踏ん張らなくちゃならないから・・・」


Pくん「脚が長いってのも苦労するんだよ~」


Pくん「ねえねえ~~~」


Pくん「ナデナデ・・・・」


Pくん「して~~~~~~!」

わ・・・わかったわかった(近いよっ!!)
( ̄▽ ̄;)


Fくん「ん?」


Fくん「よく考えたら・・・ボクみたいに
脚が短いと、この小さなドアを
屈まないで通れるよっ!!」


Fくん「アハハハ!やったー!勝った~~♪」

そりゃよかったねぇ~~~~(;・∀・)


としお「チャコさ~ん、ワンプロしてくださ~い」


チャコ「”としお”はもう大きいんだからダメ!」


としお「じゃあ、”どっちのお口が大きいか?”
の遊びをしましょ~~~」


チャコ「よーし、負けないわよ~~
・・・・・って」


チャコ「”としお”が勝つに決まってるでしょ!!」


Pくん「ふふふ、ボクがいつもシンクの下に
いると思ったら大間違いだよ」

誰もそんなこと思ってないよ(笑)


夕方の海岸さんぽ

すごーく風が強かったけど、
その分お空も海もとっても綺麗だったよ♪







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