久々にブログを書いています。
お陰様で、わたしたちもワンコたちもみな元気に過ごしております。
コロナの影響でお客様ワンちゃんがほぼゼロの中、この機会に犬小屋のペンキの塗り直しをしようか・・・などと相談しながら、とりあえずエネルギーとお金を無駄遣いしないようおとなしく過ごしております(;^ω^)
今日は、少し前にお泊りしてくれたトイプーの男の子(Mくん)に起きた”ヒヤリハット案件”のお話をしたいと思います。
【ありふれたオヤツに潜む意外な危険】
●嘔吐物に・・・
その日、午前中にお泊りにやってきたMくんは、特に変わった様子もなく元気に他のワンちゃんと過ごしていました。
ところが、夕方のおさんぽの帰り道でのことです。
突然立ち止まったと思うと、Mくんは道端でゲェッ!ともどしてしまいました。
ご存じの通り、ワンちゃんという生き物はよく吐きますから、吐いたことそれ自体はさほど心配しませんでしたが、問題はその中身でした。
朝食からかなり時間が経っていたため、内容物はほとんどなく、黄色い胃液(と胆汁)をほんの一口もどしただけでしたが、その中にゴロンとした塊(かたまり)があったんです。
(Mくんは朝食を食べてからPetHotel11!にやって来ました)
おさんぽ中におかしなものでも拾って口に入れてしまったのかと、拾って持ち帰り確認することにしました。
●なんだコリャ?!
幸い、本犬さんはその後ケロリとしていて体調には問題なさそうでした。
おさんぽから戻って、拾ったソレを水道水で軽くゆすいで観察したところ、大きさは1.5センチ程度の黄色い塊・・・
指で割ろうとしてもなかなか硬く、結構な力を入れて爪を立てるとやっと割れましたが、感触としては石膏に近い感じでした。
割ってみてわかったのは、黄色いのは表面だけで中は真っ白。
そのため、表面の黄色は胃液(と胆汁)の色で、元は真っ白だったんじゃなかろーか?と推察をしました。
更によく見ると、石膏のような硬い素材の表面は、ゼラチンを固めた膜のようになっていました。
さては、この膜が中の石膏を守って消化されずにいたんだな・・・
そして形ですが・・・クレヨンしんちゃんのオシリのような形をしていて、
「はは~~ん・・・これはホネ型のオヤツの端っこかな?」
と思いました。
早速写真を撮り、飼い主さんにメールでご確認いただいたところ、心当たりのあるオヤツをあげたとのこと。
残念ながらピンボケの写真しかないのですが、その時撮影した写真がコレ↓です。
飼い主さんからのメールでは「今朝あげた歯磨きガムのようだ」とのことでしたが、後になって前夜19時ごろにあげたオヤツだったことが判明しました。
●大事に至らなくてよかった♪
Mくんがオヤツを食べてから吐くまでは20時間以上経っていたということになります。
その間、朝食も食べていたはずですから、このオヤツは前夜から翌夕方までMくんの胃の中にとどまり続け、後から入ってきた朝食がすっかり消化されてしまった後も胃の中にほぼ原形を留めたまま居座っていたってことになります!!
「こんなにも消化されないんだぁ~~・・・・!!」
ってことに驚きました。
普通、消化しにくい加熱したたんぱく質でも、ワンちゃんの胃はだいたい15時間程度で消化しちゃうものなのですけど・・・(;・∀・)
なんにせよ、Mくんがキッチリとソレを吐き出すことができ、大事に至らなくて本当によかったと胸をなでおろしました。
●身近によくある事故
ワンちゃんの誤飲事故で一番多いのは、歯磨きガムなどをよく噛まずに慌てて飲み込んでしまった場合に食道や腸に詰らせてしまう食道閉塞や腸閉塞です。
食道に詰らせた場合は、食べたすぐ後で苦しそうにあえぎ始めることが多いのですが、食道の詰まった場所によっては、平気そうにしていて後でごはんが進まないなどで気づくこともあります。
一般に、胃に近い場所ほど症状がわかりにくく、喉に近い場所ほどすぐに苦しみ始めるようです。
喉に近い場所に詰らせてしまった場合、気道を圧迫してしまうこともあるので、すぐに吐かせないと即命の危険に繋がってしまいます。
もちろん、異物が無事に食道を通過して胃を経由しても、腸で詰ってしまうことだってあります。
腸閉塞も、あっという間にワンちゃんの命を奪ってしまうことがある、恐ろしい病気です。
●ふやけて膨らむ
後日、Mくんの飼い主さんがMくんが吐き出したオヤツの現物をお持ち下さり、それを実際に手にしたわたしは驚きました。
Mくんが吐き出したものよりも、ずっと小さいサイズに見えたからです。
そこで、
「もうMにはあげないのでどうぞ」
と快くお譲りくださったそのオヤツが、ワンちゃんの体内でどれくらい膨らむか実験してみることにしました。
実際にMくんが吐き出したものは捨ててしまったので、生理食塩水にオヤツのかけらを半日以上浸けておいたものと元の大きさを比べてみたところ・・・
こんなに膨らんじゃうことがわかりました!
右が元のオヤツ
左が端っこを生理食塩水に浸けて
半日以上置いたものです。
幅も厚みも1.5~2倍の大きさに膨らんでいます。
Mくんが吐いたものもちょうど
このくらいの大きさになっていました。
歯磨きガムやみんなが夢中になる牛脂でできたガム、小麦粉のオヤツなどのかけらをワンちゃんが呑み込んでしまった時に一番怖いのが、この水分(唾液や体液)を吸って膨らむという点です。
獣医さんによると、こうしたオヤツによる食道閉塞や腸閉塞で病院にやってくるワンちゃんたちの中には、膨らんだオヤツが食道や腸の粘膜にペタリと張り付いてカンシを使って取り出そうと押しても引いてもビクともしない状態になっているケースがあるそうです。
オヤツによって食道壁や腸壁の水分が奪われてガッチリくっついちゃうんですね・・・
ちょうど、モナカの皮が上あごにくっついちゃう感じをイメージしていただくといいかもしれません。
そうなったらもう、お腹を切って取り除くしかなくなり、大掛かりな手術になってしまいますね・・・(-_-;)
●オヤツの正体
今回、Mくんが吐き出したオヤツは、ペティオの
『まいにち骨々(こつこつ?)カルシウム補給 やわらかほね一番 ササミ巻き』
という商品でした。
外装に記載されている内容によると、『小型犬・シニアにピッタリ!』ということで、サイズも小さく、万一ウッカリ飲み込んでしまっても大丈夫そうなプチサイズのオヤツでした。
飼い主さんはちゃんとMくんに適したオヤツを選んであげていたということですね。
原材料は・・・
鶏ささみ、でんぷん類、全粉乳、白身魚、大豆たんぱく、食塩、コラーゲン、グリセリン、炭酸カルシウム、増粘安定剤(キサンタンガム)、ビタミン類、保存料、発色剤
となっています。
骨の形をした白い塊に鶏ささみが巻いてある、よく見るタイプのオヤツです。
添加物や保存料がちょっぴり気になるけれど、たまにあげるくらいなら何の問題もなさそうです。
同じようなオヤツはいくらでもありますね。
●気を付けるべきこと
今回ご紹介したオヤツが決して特別キケンなオヤツということではありません。
むしろ、どんなありふれたオヤツでもワンちゃんにとって危険な存在になり得ることを覚えておいていただきたいんです。
できれば固形のオヤツをあげる時は、そばについて見ていてあげること。
それが無理な時は簡単にほぐれたり水に溶けてしまうようなオヤツをチョイスしてあげるか、十分に細かくしたオヤツをあげるようにしたいですね。
特に、食いしん坊でオヤツを人間に取られまいとあわてて飲み込んでしまうようなタイプのワンちゃんは気を付けてくださいませ。
そういうわたしも以前、乾燥スナギモをワンコにあげた時、それが奥歯にガッチリくっついてしまったのを取るのに苦戦した失敗をしています。
口に指を突っ込んで取ってあげようとするも、ワンコはオヤツを取られまいと必死で咬みつこうとするのでタイヘンでした~~(;^ω^)
<今日のPetHotel11!>
ウリくんが遊びに来てくれたよ♪
相変わらず俊足~~!!
今日はめずらしく”としお”の相手をして
ワンプロもしてくれたんだよ!
ウリくん「としおー、ボクを捕まえてごら~ん♪」
どうしてもウリくんに追いつけない”としお”
ワンちゃんが少ないので・・・
衝突を気にせず全速力で走れるよ!
お?お?!
追いつけそうだけど・・・
ウリくん「へへへ!捕まらないよ~~~ん♪」
が・・・遂に今日初めてその瞬間が・・・
ナメてかかっていたウリくんに
”としお”が追いついて・・・
ふたりともちょっとビックリしています(笑)
で・・・・軽く逆ギレするウリくん( ̄▽ ̄;)
ウリくん「追いついちゃダメーーーー!!」
としお「そ・・・そんなぁ~~~」
夕方の海岸さんぽ♪
チャコ「ハマダイコンさん、美味しそう♥」
としお「ハマヒルガオは食べないですよ」
キレイだからかな?
としお「マズイからですよ」
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
チャコがお気に入りの木の枝を咥えて
帰宅するころ・・・
ウンチが出なかったウリくんは
”としお”と一緒に”おかわりさんぽ”
ウリくん「ワーイワーイ♪」
としお「早くウンチしちゃってくださいな」
畑を荒らさないようにね~~(;^ω^)
ふたたびハマでクラゲさんをからかって・・・
クラゲさん「やめてくれ~~~~い」
やっとウンチも出てスッキリ♥
あれ?ウリくん、なんかついてるよ?!
しばらくホッペに大きな葉っぱをつけたまま
ゴキゲンだったウリくん
また遊びにおいでね~~~(^▽^)/
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